〒134-0081 東京都江戸川区北葛西3丁目5-12モア・ノーブル1階 船堀街道沿い、宇喜田公園横

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クロス動物医療センターでは、病気の予防のために、ワンちゃん猫ちゃんの避妊・去勢手術を推奨しています。もちろん飼い主様のなかには、「健康な体にメスを入れるのはかわいそう」「自然のままで過ごしてほしいから必要ない」と思われる方もいらっしゃるでしょう。大切な家族の一員に、痛みを伴う施術を行うのですから当然です。
しかし、獣医療と動物福祉の観点からは、「避妊・去勢はしなくてもいい」とは言い難いのが事実です。本記事を通して、避妊・去勢手術のメリットとデメリット、方法についての理解を深めていただき、飼い主様が納得のいく選択をするお力になれればと思います。

1. 意外と知らない、避妊・去勢のメリット

望まない妊娠を避ける

まずは、避妊・去勢手術によって得られるメリットを見ていきましょう。
避妊・去勢の最も重要な効果は、望まない妊娠を防ぐことです。無計画な繁殖により飼育環境が悪化すると、ペットにも飼い主にも大きなストレスがかかります。引き取り手を見つけるのも簡単ではありません。最悪の場合飼育崩壊を起こし、遺棄や殺処分に繋がります。
管理できない数の子犬や子猫が生まれるのを防ぎ、不幸な命を減らすことは、飼い主として果たすべき責務です。

発情を抑えてストレス軽減

避妊・去勢によってマーキングやマウンティングなどの発情行動が減る傾向にあり、女の子のワンちゃんでは発情出血がなくなります。ペットと飼い主、双方のストレスを緩和することができるでしょう。男の子の猫ちゃんでは特に問題視されるスプレー行為(お尻を高く上げて壁などに尿を噴射するマーキング)も、大幅に減少すると言われています。
また、猫は発情期に鳴き声が大きくなることがあります。近隣への配慮はもちろんですが、ご家族が快適に過ごすためにも、避妊・去勢手術による発情の抑制は非常に効果的です。

特定の病気を予防する

避妊・去勢手術を行うことで、性ホルモンに関連した病気を予防することができます。オスでは精巣腫瘍・前立腺肥大症・会陰ヘルニア・肛門周囲腺腫、メスでは乳腺腫瘍・子宮蓄膿症・卵巣や子宮の腫瘍・子宮内膜炎などの病気の発症率が大幅に抑えられます。特にメスの乳腺腫瘍は、幼齢のうちに避妊手術を行えば、9割以上が予防できるとされています。乳腺腫瘍について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

2. 知っておくべき、避妊・去勢のデメリット

妊娠・出産の可能性が失われる

もちろん、避妊・去勢手術にはデメリットも存在します。
第一に挙げられるのが、妊娠や繁殖ができなくなることです。愛犬・愛猫の遺伝子を残したいと考えている場合、手術を行うことでその可能性が失われてしまいます。しっかりと将来計画を立て、適切なタイミングでの決断が求められます。

麻酔のリスクがある

手術は全身麻酔をかけて行います。体に負担がかかるため、高齢の子や健康状態が良くない子では、特にリスクが高まります。獣医師と相談し、適切な検査を受けることが重要です。当院では、身体検査・血液検査・レントゲン検査・超音波検査を行い、麻酔が可能かどうかを判断します。

太りやすくなる

避妊・去勢手術後、犬や猫は太りやすくなる傾向があります。これは、性ホルモンの減少により代謝が低下するためです。肥満になってしまうと、生活の質が下がるだけでなく、病気や怪我を引き起こす危険性が高くなります。とはいえ、食事量と運動量を調整することで、問題なく適正体重を維持できるでしょう。

尿失禁が起こる

女の子のワンちゃんにおいては、避妊手術後に尿失禁が発生することがあります。性ホルモンの変化により、排尿に関連する筋肉が弱まることが原因です。投薬治療でコントロールが可能です。猫ちゃんでも稀に起こることがあります。

 

ここまで見てきたように、避妊・去勢手術にはさまざまなメリット、デメリットが存在します。愛犬・愛猫たちは、ストレスや苦痛を自分たちで取り除くことができません。飼い主として、しっかりと必要性を見極め、家族にとって最善の選択をすることが大切です。

3. 避妊・去勢手術を受ける適切な時期

何歳から受けられる?

ここからは、避妊・去勢手術に関する疑問点を解消していきましょう。
手術は何歳から受けられるのでしょうか。避妊・去勢手術の適切な時期については、獣医師の間でも意見が分かれますが、当院では生後6ヶ月以降の手術を推奨しています。この月齢であれば、成長がある程度進んでおり、手術に耐えられる体力が備わっているとされています。

何歳までに受けるべき?

では逆に、何歳までに避妊・去勢を行うべきなのでしょう。一般的に、若齢のうちに手術を行った方が、発情行動や病気に対する予防効果は高いとされています。特に女の子では、初めての発情前に手術を行うことで、乳腺腫瘍の発生率を大幅に低下させることができます。しかし、成犬になってからの避妊・去勢が、全く無意味という訳ではありませんので、何歳であっても必要に応じて検討するべきです。
一方で、先述した通り、高齢の犬や猫にとって全身麻酔は大きな負担となります。若ければ絶対に安全という訳ではありませんが、リスクを考慮した選択が必要です。獣医師とよく相談して決定しましょう。

4. ここが気になる!避妊・去勢手術のあれこれ

何をする手術?何時間かかる?

避妊手術では、メスの卵巣および子宮を摘出します。
去勢手術では、オスの精巣を摘出します。
どちらも全身麻酔下で行われ、30分から1時間程度で完了します。

入院しなきゃだめ?

避妊・去勢手術は、通常は日帰りで行うことができます。午前中にご来院いただき、夜にはご自宅に戻ることが可能です。ただし、ワンちゃん猫ちゃんの体調や手術の進行具合によっては、一泊の入院が必要になることもあります。
手術当日の流れについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

費用はどのくらい?

当院での避妊・去勢の手術料は以下の通りです。

犬 去勢:¥22,000~(体重により変動)
犬 避妊:¥33,000~(体重により変動)

猫 去勢:¥15,400
猫 避妊:¥23,100

入院・術前検査・全身麻酔・術後のお薬・エリザベスカラーまたは術後服の料金が別途必要です。詳しくはスタッフまでお尋ねください。

 

 

避妊・去勢手術の是非や、適切な時期、健康状態についてご不安やご不明点がございましたら、お気軽にクロス動物医療センター葛西にご相談ください。飼い主様と大切なご家族のために、最善の選択をお手伝いいたします。